はじめに
血糖値を安定させることは、集中力ややる気を守るうえで欠かせません。
特に、糖質を摂る機会がある人にとってGI値とGL値は、食後のパフォーマンスを左右する重要な指標です。
断糖や低糖質をベースにしていても、外食や付き合いで糖質を摂る場面は避けられません。そんな時にこの知識があれば、血糖の急上昇・急降下を防ぎ、脳と体のパフォーマンスを保てます。
こんな人に向けて書いています
- 糖質を摂ると集中力ややる気が下がると感じる方
- 断糖や低糖質を基本にしているが、外食での糖質摂取を避けられない方
- 血糖値コントロールの基礎知識を整理したい方
- GI値とGL値の違いを理解して使い分けたい方
- 運動による血糖コントロール(GLUT4活性化)にも興味がある方
GI値とは
GI値(グリセミック・インデックス)は、食品が血糖値をどれだけ早く上げるかを数値化したものです。
基準食品(ブドウ糖)を100として、数値が高いほど血糖値が急上昇しやすくなります。
分類の目安と具体例
- 高GI(70以上):白米(88)、食パン(91)、じゃがいも(90)、うどん(85)
- 中GI(56〜69):ライ麦パン(58)、さつまいも(55〜60)、パイナップル(59)
- 低GI(55以下):ブルーベリー(53)、りんご(39)、オートミール(55)、ほうれん草(15)
ただし、GI値は「同じ糖質量を摂った場合の比較」なので、実際の食事量や糖質量は反映されません。
GL値とは
GL値(グリセミック・ロード)は、GI値に糖質量を掛け合わせて計算します。
GL値 = GI値 × 1食あたりの糖質量(g) ÷ 100
分類の目安と具体例
- 高GL(20以上)
白米お茶碗1杯(150g)→ GI 88 × 糖質量55g ÷ 100 ≈ GL 48(非常に高い)
食パン6枚切り1枚(60g)→ GI 91 × 糖質量28g ÷ 100 ≈ GL 25 - 中GL(11〜19)
さつまいも中1本(150g)→ GI 55 × 糖質量40g ÷ 100 ≈ GL 22(やや高め)
バナナ1本(100g)→ GI 55 × 糖質量21g ÷ 100 ≈ GL 11 - 低GL(10以下)
ブルーベリー100g → GI 53 × 糖質量9g ÷ 100 ≈ GL 5
アーモンド30g → GI 約15 × 糖質量3g ÷ 100 ≈ GL 0.45
GL値を使うと、「低GIでも大量に食べると血糖値が上がる食品」も正しく評価できます。
低GI・低GL食品リスト
フルーツ編
- ブルーベリー(GI 53 / GL低)
- ラズベリー(GI 32 / GL低)
- グレープフルーツ(GI 25 / GL低)
野菜編
- ブロッコリー(GI低 / GLほぼ0)
- ほうれん草(GI低 / GLほぼ0)
- トマト(GI 30 / GL低)
タンパク源編(ほぼGIゼロ)
- 卵
- 鶏胸肉
- サバ、鮭などの魚
その他
- ナッツ類(アーモンド、クルミ)
- オリーブオイル
- MCTオイル
食べ方でGI・GLを下げる方法
- 糖質は単独で摂らず、食物繊維・脂質・タンパク質と一緒に
- 野菜やスープを先に食べる「ベジファースト」
- 加工度や加熱時間を短くする(未熟バナナはGI低、熟すと高GI)
GLUT4との関係
食後の軽い運動は、GLUT4という糖輸送たんぱく質を活性化し、血中の糖を筋肉細胞に取り込みやすくします。
これにより、インスリンの力だけに頼らず血糖値を下げられ、食後の眠気や集中力低下を防げます。
- 5〜10分の散歩
- その場でスクワット
- 階段昇降
GI・GL値を意識した食事とGLUT4活性化運動を組み合わせることで、糖質後のパフォーマンス低下を最小限にできます。
まとめ
- GI値は「血糖上昇スピード」、GL値は「血糖負荷の大きさ」
- 低GI・低GL食品は集中力・やる気維持に有効
- 食後の軽い運動でGLUT4を活性化すると、さらに血糖コントロールが安定
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