こんな人に向けて書いています
- 仕事やスポーツで集中力を持続させたい
- 食後の眠気やパフォーマンス低下に悩んでいる
- 断食を単なる健康法でなく、日常の成果向上に活かしたい
- 食事とパフォーマンスの関係を科学的に理解したい
なぜ「断食」がパフォーマンス向上につながるのか
断食というと「空腹に耐える健康法」というイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし実際には、断食は脳や筋肉の働き方そのものを変え、仕事やスポーツでの集中力・判断力・持久力を底上げする効果が期待できます。
その背景には以下のような生理学的な変化があります。
血糖値の安定
食事で糖質を摂取すると血糖値が急上昇し、その後インスリンの働きで急降下します。この血糖値の乱高下は眠気や集中力低下を引き起こします。
断食中は糖質摂取がないため、体は脂肪やケトン体を主要なエネルギー源として使うようになり、血糖値の変動が緩やかになります。
ケトン体による脳機能のサポート
脂肪が分解されると生成されるケトン体は、脳にとって効率の良い燃料です。研究でも、ケトン体は神経細胞を保護し、集中力や記憶力の維持に有利であることが報告されています。
成長ホルモンとアドレナリンの分泌
断食状態では成長ホルモンやアドレナリンの分泌が増え、筋肉の維持や脂肪燃焼、覚醒状態の維持に貢献します。このため、断食中は意外にも活発に動ける感覚が生まれます。
「脳のエネルギーは糖だけ」という誤解
よく「脳は糖質しか使えない」と言われますが、これは半分正解で半分間違いです。
確かに脳はブドウ糖を主要な燃料としていますが、糖質を摂らなくても体には糖新生という仕組みがあります。
糖新生とは、タンパク質や脂質の分解産物から肝臓や腎臓でブドウ糖を作り出すプロセスのこと。断食中でもこの働きにより必要な糖は供給され、さらにケトン体も脳のエネルギー源として活躍します。
つまり、糖質を食べなくても脳がエネルギー不足で止まってしまうことはありません。
実体験から見たパフォーマンスの変化
テニスの試合での変化
私はアマチュアとしてテニスの試合に継続的に出ています。以前は試合前に糖質補給(おにぎりやエナジーゼリー)が当たり前でした。
しかし、バターコーヒーや少量のナッツに切り替えたところ、集中力が長く持続するようになり、戦績が向上しました。(以前も試合中カフェインはとっていました。)最初はエネルギー切れを心配し、予備のエナジーゼリーをポケットに入れていましたが、実際には必要ありませんでした。
スピード、パワー、反応速度も落ちず、むしろ以前より質が上がった感覚があります。もちろんこれは私の場合の結果であり、運動の種類や競技レベルによって最適な方法は異なります。
筋トレでの気づき
筋トレにおいては、日常的な重量や回数にはほとんど影響がありません。しかし、ベンチプレスのように「ここぞ」という高重量挑戦時には、糖質を摂取しているほうが一瞬のパワーが出やすいと感じます。
そのため、私の場合は日常は低糖質・断食ベースで過ごし、ピークパフォーマンスが必要な場面、記録に挑戦する前日の夜など、だけ糖質を戦略的に取り入れています。
1日の全体パフォーマンス
食事回数や量を減らしたほうが、1日を通しての集中力・作業効率は高まる傾向があります。特に昼食後の眠気や、夜のだらけ感がほとんどなくなります。
実践時の注意点
断食や糖質制限は万人に合うわけではありません。特に朝食を抜く方法は、人によっては低血糖や体調不良を招くことがあります。
持病がある方や、強度の高い運動を行う方は医師や専門家に相談のうえ、自分の体調と相談して無理のない範囲で試してください。
まとめ
断食は単なるダイエット手法ではなく、血糖値の安定・ケトン体利用・ホルモン分泌の変化などを通じて、集中力や身体能力を底上げする可能性を秘めています。
ただし、その効果や適正は個人差が大きいため、実験的に取り入れつつ自分の最適解を探すことが重要です。
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